平成18年度ニュージーランド派遣学生座談会

楽しかったニュージーランド研修を語ろう!

EITの外観(平成17年当時)

夏休み中の8月11日から11日間の日程で、ニュージーランドのホークス・ベイ地区ネーピア市にあるイースタン・インスティチュート・オブ・テクノロジー(EIT)での語学研修に6名の学生を派遣しました。本校では、昨年度にも大学等視察のため松田奏保助教授と2名の学生をニュージーランドに派遣していますが、語学研修に学生を派遣するのは今回が初めてです。
今回の派遣事業は本年8月にEIT校との間で調印された学術交流協定に沿ったもので、参加学生は公募で選考された6名(男子3、女子3:専攻科1年生2名、本科3年生2名、4年生1名)。引率は石川希美助教授。参加学生は、1週間、ホームステイをしながら、EITでの英語のクラスを受講し、また見学プログラムも経験しました。また、ニュージーランド最大の都市であるオークランド市を訪れ、博物館などを見学しました。
驚きと感動と失敗談。果たして彼らは南半球でどんなことを体験し、何を心に持ち帰ったのか!?

鈴木(司会):では、研修を振り返ってのフリートークを始めます。石川先生にアシストしてもらいながら司会しますので、よろしく。(パチパチ)

BBQパーティーの後に南十字星を見る!

出発

鈴木: では、初めての海外という人もいると思いますが、大変だったことはありましたか?
藤田: ホームステイ先に何を持って行けば喜ばれるか悩んだ。
藤井: 最小限の荷物で頑張りました。でも、荷物を詰め込んだので帰国したら壊れている物もありました(笑)。
鈴木: 8月11日千歳を出発。成田からの機内では何をしていましたか?
藤井: 新作映画が見れてとても快適でした。
鈴木: 多分初めて赤道を越えたと思うけど、感想はどうでした?
齊藤: 簡単に超えました(笑)。
藤井: みんな寝ていました(笑)。

ネーピア到着

鈴木: 丸一日かけていよいよ到着。ニュージーランドの人の印象は?
柴田: とてもフレンドリーで、いい人ばかりでした。ただ、甘い物ばかり食べているのに、なぜ若い人は痩せているのか不思議でした。
鈴木: ニュージーランド訛りはわかりましたか?
藤田: 僕はTODAYがトゥダイって聞こえて、何なんだと思いましたが、そのうち慣れてきました。
森元: スポーツはラグビーが人気でした。日本で野球を見るようにTVで、みんなラグビーを観ていました。

インターナショナルディナー

EITのシェフが作った本格派

みんなが作ったいももち

鈴木: 南十字星を見た人は?
柴田: ハイ見ました!宇宙一綺麗でした(笑)。
藤田: EITのスウさんの家でのBBQパーティーをした時に見ました。でも星がたくさん見えて判りにくかった。
石川先生: あちらの気候や環境はどうでしたか?冬だったけれど?
藤井: 昼間はかなり暖かかった。桜も咲いていたし。でも、ステイ先では夜に暖房をつけながら窓を開けていて、これが寒かった。
齊藤: EITのあるホークスベイには羊がたくさんいました。それと、ブドウ、キウイなんかの果樹園が広がっていて、自然がいっぱいでした。(注 ホークスベイは有名なワイン、果物の産地)
鈴木: いつか住んでみたい人は?
柴田: ハイ!(笑)
齊藤: オススメの食べ物はバニラにキャラメルみたいなのが入ったホーキー・ポーキーのアイス。
鈴木・齊藤: ご飯のあとには毎日必ずデザートがでたよね。
柴田: 甘い物ばかり出されたので、恐怖症になった。EIT最終日のパーティーで出たマオリ族の豚肉料理がうまかった!
森元: 自分たちが作ったイモモチも美味しかったけど、フルーツをチョコにつけて食べるのが美味しかったですね。
柴田: おかゆに砂糖をいれたようなのはマズかった。(NZの伝統料理です)

他国からの留学生は会話も流暢!

研修

石川先生: さて、語学研修はどうだった?色々な国からの学生と一緒に勉強したわけだけど。
柴田: 他の留学生は3週間くらいしか研修していないのに言いたい事が言えて、すごいと思った。授業は文法的には高度ではないけど、なかなか話せない。
藤井: 本を読んで訳す宿題が出た。
齊藤: 私はホストファミリーが助けてくれて楽だったァ。
森元: 私のクラスでは新聞を読んでディスカッションする授業。新聞はホストファミリーに聞きながら読みました。
鈴木: では、EITの建物とか先生は?
齊藤: 校舎はカラフルでたくさんの棟に分かれていた。また、ワインの樽はいい香りがした。
柴田: マスメディアの授業がありました。システムをつくる授業でした。

自転車で数学しました

英語の勉強中

英語の先生と一緒に

クラスメートと一緒に

ワイン関係の専攻

EITの実験棟

帰国の際には涙が止まらず

ホームステイ

ホストファミリーと一緒に

子羊にミルクをあげました

ホスト宅での食事

鈴木: ホームステイはどうだった?
藤井: 楽しかったけど、ホームステイ先の家族が朝からテンション高くて。柴田君が対応してくれたので助かりました(笑)。
齊藤・森元: 日本食も用意してくれて、おにぎりや梅干しも食べられました。家族とは学校の事なんかを話しました。
藤田: 放任主義でヘビーでした。でも、自分から話し掛けたらジョークが返ってきた(笑)。
鈴木: 家にベトナム人もステイしていて、仲良くなり今もメールしています。NZ以外の人と知り合えたのも良かった。
鈴木: 困った事はありましたか?
柴田: 朝しかシャワーに入れなかったこと。タンクの水を電気で沸かして、それを使い切ったら、お湯がなくなってします。
森元: 私の所は「シャワーは朝と夜どっちがいい?」って聞いてくれて、夜にしました。
藤田: 僕はホストファミリーに「なぜ1週間しかいないんだ?」と聞かれたが、上手く答えられなかった。
柴田: 国家や戦争の話もしてくれました。別れの時にくれたプレゼントにジョークのメモが入っていたのでウケた。
藤田: 僕はマオリ・ストーンのプレゼントを貰ったんだけど、旅の安全を祈るという意味だとわかり、感激した。
齊藤・森元: 私たちは最後に折り紙のクス玉を渡し、別れのときは泣いてしまいました。
鈴木: 私も別れ際にパパとママに抱きしめられたら、涙が出て止まらなかったです。でも柴田君は機内で1週間の思いを書いていて自分で感動して泣いていました(爆笑)。

最後の夜に食べたステーキの大きさにビックリ!

オークランド見学とお土産

仲良くなった友人と一緒に買い物

オークランドのMt.Edenにて

オークランド市の夜景

戦勝記念博物館

顔ほどの大きさがあるステーキ

修了書をもらいました

森元: オークランドでは博物館を回りました。Mt.Edenも綺麗でした。
藤田: 僕は、スカイタワーが凄かった。ニュージーランドにも大都会があることがわかった。
藤井: 最後の夜にレストランで食べたステーキが巨大だった(皆賛同)。
齊藤: 韓国料理も量が多かったよね。
柴田: お土産はティムタムのチョコレートやキーホルダーがオススメです。キウイ味はやっぱり人気あり。
齊藤: 私は、オポッサムの手袋やマフラーを買いました。羊よりサラサラしていて気持ちがいい(実物を触って、みんな納得。オポッサムって何?)。
森元: 狸みたいなリスみたいな動物です。ニュージーランドにしかいないけど、農作物を食べるので邪魔にされているんだよ。

楽しかった行事

鈴木: 特に心に残っていることは?
藤田: EITでのインターナショナル・ディナーが楽しかったし、美味しかった。
森元: 日本語教室でカルタを英訳してあげた。その日が一番英語を使ったかも。
藤井: スカイジャンプしようと誘ったのに、誰も乗ってこなくて残念。
齊藤: 蜂蜜工場で、蜂が蜂蜜を作ってるところが凄かった。森元さんとネーピアに買い物に行って道に迷ったが親切な人に助けて貰った。
柴田: 午後のアクティビティ(見学)が良かった。放課後も楽しかった(笑)。
鈴木: 私はマオリ族のハカという歌が忘れられません。

国際交流について

石川先生: ニュージーランド研修を体験した目で、本校に来ている外国人留学生を見るとどう見える?
藤田: 本校の留学生は日本語も話せ、専門も勉強していてすごいと思う。
鈴木: 帰ってきてから自分のクラスの留学生にニュージーランドの事を聞かれた。積極的だと思う。自分も留学生に対してそうしていきたい。
齊藤: うちの留学生は本当に優秀だよ。頼りになるし。
柴田: 同じ学年の留学生は「留学生から積極的に行動しないと何もできない。日本語は難しいが、普通の言語でないところに意味がある」と言っていた。そんな考え方を見習いたい。

改善して欲しいこと

柴田: 1週間では短い。もっと長期のコースも考えて欲しい。
齊藤: 季節を考えると、春休みのほうがアクティビティにもいいと思います。
藤田: 冬山を近くで見たかったです。

後輩に伝えたいこと

藤田: 思ったほど英語を話せなかったので、普段から英会話の機会を作るようにすると良いと思います。
森元: 自分の英語力がわかるし、これから何をすればいいか見えてくるので、参加した方がいいよ。
藤井: お金がもったいないなんて思わないで参加しよう!
齊藤: 初日、無理にホストファミリーと会話しようとして疲れ、次の日からは自然体にしました。あまり気負わずに気楽に。
柴田: 行くときは一番弱気で、着いた瞬間に「帰ろう」と思ったぐらいだけど、結局一番愉しんだのは自分だった。積極的にチャレンジしたことがよかった。はっきりとした目標があれば、研修は実のある物になると実感した。

最後に

石川先生: これだけは最後に言いたいことはありますか?
鈴木: 日本の事についてもっと知識があれば良かった。今度行くときは、日本の事を色々と説明できるようにしたいです。
藤井: もう少し滞在したかったし、交流したかった。そのためには、もっと英語力が必要だと感じました。今後、外国人と会うときには、今回の経験を活かしたいと思います。
齊藤: 英会話の勉強を続けて、次に行くときはホストファミリーや友達ともっと深い話ができるようになりたいです。
森元: 英語は想像以上に苦労したので、もっと勉強して、今度ホストファミリーに会ったら、色んなことを伝えたいです。
柴田: EITに来ている留学生は3年間くらいしか英語を勉強していなくても自分より話せた。英語をもっと勉強したいです。今回は良い体験をさせて頂きありがとうございました。
石川先生: 今回の研修は、周りの人への心遣いとか、敬意を払うということの大切さに気づく良い機会となったよね。先生も7人で行動するパターンが身に付いてしまって・・・。楽しい11日間でした。

日常生活をはなれて気づくこと

文系総合学科助教授 石川希美(引率教員)

ニュージーランド語学研修では、学生達にとって現地の授業だけでなく生活体験そのものが「学び」であったことでしょう。研修後に実施したアンケート結果等から見えるいくつかのキーワードをもとに今回の研修についてまとめていきます。
「楽しかった」学生達は物見遊山にでかけたのではないのかといぶかしく思われるかもしれませんが、書かれたものをよく読むと現地での授業について、研修活動全般についてそう述べています。EITはみんなが心地よく過ごしてもらえるよう、楽しみながら学べるように工夫してくれていますが、学生は研修内容におおむね満足した結果が「楽しかった」という言葉として出たのでしょう。なかには、「一週間は短かった」と、意欲が感じられ、やり遂げたかったことがまだまだあったと受け取れる声や、「研修期間をもっと長く」という声もありました。

「英語の勉強」について、今回の研修で各自がより具体的な目標を持つことができました。世界の様々な国から来た学生達やホストファミリーともっと深く、たくさん話したいという感想もよく耳にしました。また、現地では生活のあらゆる場面において英語が使われることから、読み書きや会話においてスピードと量が断然違うことがわかり、自分の力はまだまだ足りないと感じたようです。自分の目標に向かって達成できるよう勉強を続けていってほしいと思います。視点を変えてみると、本校で学ぶ留学生はみんなと同じように日本語で授業を聞き、テストやレポートをこなしていくために頑張っていることにあらためて気づいたようです。

「積極性をもつこと」自分なりの目標を達成するため、自分の意思を伝えるため、いずれにしても誰かがしてくれるという甘えは通じないことを認識させられたようです。海外研修は、家族や友人という普段の生活の枠から離れて自分自身をみつめ、自分の可能性を広げる機会でもあります。毎日何もかもが新しく、驚きと戸惑いに満ちた中で、柔軟に対応すること、辛抱強くなること、かんたんにあきらめないことなどもこの経験をもっていくらか学んだようです。特に、EITの学生達の意欲的に学ぼうという姿勢に刺激を受けたようですし、和牛を育てている日本人カズさんにお会いして、働くことに対する姿勢を学ぶ機会になったようです。

最後に、海外研修の目的の一つに「国際感覚を身につける」ということがよく言われますが、今村茂男氏が著書(*)の中で、国際感覚とはひとことで言うと「人間感覚」ではないかと述べています。このことを、今村氏は「相手に対する敏感さ(sensitivity)・感受性(receptivity)・敬意(respect)」だと説明しています。この研修が学生達の心の目を開くきっかけになり、ひとりひとりが自分の身の回りや世界をみつめ、この言葉が示しているところの「人間感覚」を磨いていくことは意味があることだと思います。交流活動をさまざまなかたちで展開し継続していくことが、EITと苫小牧高専の絆を深めていくことにもつながるでしょう。
*今村茂男『国際感覚と英語教育』(ELEC選書)

 
座談会参加者
 総合学科准教授 石川希美
 情報工学科3年 鈴木詩織
 物質工学科3年 森元今日子
 情報工学科4年 齊藤伊代
 電気電子工学科5年 柴田尚人
 環境システム工学専攻1年 藤井涼
 環境システム工学専攻1年 藤田亮