平成21年度海外インターンシップレポート

平成21年度海外インターンシッププログラムに参加して

200904環境システム工学専攻2年 田澤 篤

200901私は今年度で第2回目となる高専機構主催の海外インターンシッププログラムに参加し、タイのトヨタ自動車で3週間研修を行ってきました。このプログラムは、専攻科に進学予定の5年生と専攻科生を対象とし、今年度は全国から16名の学生が参加しました。タイには学生3人と引率教官1人の計4人が派遣されました。私は将来ぜひ海外で働きたいという思いがあり、今回のプログラムに応募しました。インターンシップ出発前には、東京で事前研修会があり、英語でのプレゼンテーションやコミュニケーションの勉強をしました。参加学生のほとんどがTOEIC600点以上を持っていたり、中には海外へ留学経験のある学生もおり、とても刺激となりました。

今回私が派遣されたToyota Motor Thailand(TMT)は、タイ国内に4つの工場を持ち、アジア太平洋の拠点として自動車を製造・販売・輸出しています。従業員は約1万3千人にのぼり、その内日本人出向員はわずか30名ほどで、工場を掛け持ちする方もいました。私の派遣されたサムロン工場では主にピックアップトラックを製造していました。日本ではなじみの薄いピックアップトラックですが、タイやアフリカ、南米などでは非常に人気があります。日本では、燃費が良い、小回りが利くといったことが重要視されますが、タイでは燃費の良さよりもむしろ、何十万キロ走行しても壊れない頑丈さや、荷台に商品を積めて商用としても使えるといったことが重要視されており、その地域のニーズに合ったカーラインナップとなっていました。
200902実際の研修では第1週にトヨタの教育部門で、安全や基礎的な技能について研修を受けました。第2週から3週にかけては、実際の製造ラインに配属され、課題点の確認→原因の分析→対策立案→実行→検証→成果発表といった流れで改善活動を行いました。
インターンシップに参加する前は、英語は何とかなるだろうと思っていましたが、実際はそう簡単ではなかったです。例えば、タイではV(ブイ)が“ウィー”、H(エイチ)が“ヘッシュ”と発音されており、英語の発音も日本とは異なっていました。そして自分の思っていることを相手に伝えられない。結局、対策立案までしか終えることができず、くやしい思いをしました。インターンシップを終えてから、英語の勉強をしましたが、これほど真剣に取り組んだことはなかったです。ただリスニングが得意というわけではだめで、自分の意思を伝えるにはスピーキングも大切ですし、仕事をする上ではリーディングもライティングも非常に大切だということがわかりました。英語は、ただ単にテストで高得点を取ることを目的とするのでは意味はなく、実際に使えなければならないと思いました。

200903タイでの生活はとても良い経験となりました。工場の外に一歩でれば英語すら通じす、片言のタイ語とジェスチャーでのコミュニケーション。毎朝会社へのタクシー通勤は大変でしたが、結局最後は「自分の考えを相手に伝える」といった思いが重要になるのだと感じました。日本では当たり前の歩行者優先も、タイでは車両優先で、信号を渡るのもハラハラドキドキでした。また、滞在中には大規模なデモが起き、研修が2日間ほど中止になるなど影響も出ました。日本でデモというと、ただ集団で幕を持って歩くという感じですが、タイでは、死者が出るほどの激しい争いになり、その後長期化し、2か月以上続きました。帰国後、あらためて日本が平和で安全な国だと思いました。

今回、海外インターンシップに参加し、多くのことを体験し、気づき、学びました。日本は世界中どこにでも通じる高い技術を持っており、今後、成長するためには、さらに海外に発信する必要があると思います。だから今、楽天やユニクロなど社内の公用語を英語にする日本企業が増えてきており、海外で活躍できる人材が求められているのだと思います。インターンシップを通じて、海外で働くには英語力以外にも、実行力、コミュニケーション力、プレゼンテーション力など様々なスキルを身につける必要があるのだと思いました。

今回は企業へのインターンシップでしたが、今後は留学や国際学会など、機会があれば海外に積極的に行って欲しいと思います。海外では語学だけでなく色々な経験ができると思います。そして、その経験を将来に役立てて欲しいと思います。
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