お知らせ
高専衛星KOSEN-1の実証実験成功について
2022年03月25日(金)
高知工業高等専門学校を中心とする10高専(高知高専,群馬高専,徳山高専,岐阜高専,香川高専,米子高専,新居浜高専,明石高専,鹿児島高専,苫小牧高専)が開発した超小型衛星KOSEN-1がJAXAのイプシロンロケット5号機により,2021年11月9日9時55分16秒(日本標準時)に打ち上げられました。
このKOSEN-1衛星は,2018年12月にJAXAの革新的衛星技術実証2号機に搭載する衛星の実証テーマに選定され,50名を超える高専生を中心に2年半かけて開発されたもので,3つの新しい宇宙技術実証が予定されています。今回,最初の技術実証となる衛星の心臓部に市販のLinuxマイコンボードを使うという先進的な宇宙技術実証に成功しました。
この技術実証では,超小型で低消費電力となるLinuxマイコンボードを,衛星の心臓部となるOBC(Onboard Computer)に使用し,常時衛星で運用するという先進的な技術実証を行い,OBCと連動した搭載カメラによる地球の写真撮影にも成功しました。
2022年3月16日に取得されたKOSEN-1衛星が撮影した日本上空の画像データ
(搭載した広角カメラによるもので、右下斜め方向に九州、四国、紀伊半島が見られる)
KOSEN-1衛星は,大きさが10センチ四方の立方体(1U)を縦に二つ重ねた超小型サイズ(2Uのキューブサットで寸法は10cm×10cm×23cm)で,重量は2.6kgとなっています。
このKOSEN-1衛星では,木星電波観測技術実証衛星として,下記のような2Uのキューブサットにおける新しい3つの宇宙技術の実証を目指しています。
(1) 超小型Linuxマイコンボード Raspberry Pi CM1ベースのOBCの宇宙実証
(2) デュアルリアクションホイールによる超高精度姿勢制御の宇宙実証
(3) 木星電波観測用6.6m長ダイポールアンテナ展開技術の宇宙実証
今回,キューブサットと呼ばれる超小型衛星の心臓部のコンピュータ(OBC)に,市販のLinuxマイコンボードを使うことにより,高度な衛星用ソフトのプログラミングを初心者にも学びやすいプログラミング言語のPythonで行うことを可能とし,多くのプログラム開発者が分散してソフト開発ができることを実証することができました。
このOBCは,超小型で低消費電力となるLinuxマイコンボードのRaspberry Pi Compute Module 1 (CM1)を使うことにより,LinuxのOS上での膨大なリソースを使うことが可能となりました。また,市販のCM1ボードを使うことにより,OBCのハード的なシミュレーションも容易に行うことができるようになりました。このOBCのソフト開発においては,CM1ボードを使って開発するプログラムをインターネット上で共有することにより,各ミッションのソフト開発が行われました。この方法により,多くの高専生が参加する新しい分散型OBCソフト開発が実現できました。
【注記】
Linux:コンピュータを動かす基本ソフト(OS)
Raspberry Pi:世界的に広く普及している教育や産業用のLinuxベースのマイコンボード
【参考資料】
(1)JAXAホームページ:
・木星電波観測技術実証衛星「KOSEN-1」インタビュー記事
https://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/interview/02/interview02_16.html
・JAXA革新的衛星技術実証2号機/イプシロンロケット5号機特設サイト
https://fanfun.jaxa.jp/countdown/kakushin2-epsilon5/index.html
・JAXA革新的衛星技術実証2号機
https://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/kakushin02.html
(2)YouTube:JAXA革新的衛星技術実証2号機/イプシロンロケット5号機フライトシーケンスCGの紹介
https://youtu.be/pLghraclhXs
(3)新居浜高専ホームページ:文部科学省「宇宙航空人材育成プログラム」に採択されました
https://www.niihama-nct.ac.jp/2020/07/22/entry-topics-19090/
(4)高知高専ホームページ:
・第1回全国高専宇宙コンテストで優良賞を受賞
http://www.kochi-ct.ac.jp/news/archives/688
・10高専が開発した「超小型衛星KOSEN-1」の打ち上げ成功について
http://www.kochi-ct.ac.jp/news/archives/649
・国立高専初の人工衛星KOSEN-1のJAXAイプシロンロケットによる打ち上げ予定について
http://www.kochi-ct.ac.jp/news/archives/607
・JAXAのホームページにKOSEN-1衛星のインタビュー記事が公開されました
https://www.kochi-ct.ac.jp/news/archives/581
・文部科学省「宇宙航空人材育成プログラム」に採択されました
https://www.kochi-ct.ac.jp/news/archives/468
・高知高専・群馬高専を中心とする10高専による超小型衛星がJAXA革新的衛星技術実証2号機に搭載される実証テーマに選定されました
https://www.kochi-ct.ac.jp/news/archives/247
(5)「みんなのラズパイコンテスト2021」発表,「特別賞」は小型ラズパイ衛星
https://project.nikkeibp.co.jp/pc/atcl/19/06/21/00003/110400290/?P=4
所定の科目履修で無線従事者資格を取得できるようになりました
2022年03月25日(金)
3月24日(木)に無線従事者免許の取得に関連する科目確認書が交付されました。これは,本校電気電子系で開設している科目が無線従事者規則で規定される無線通信に関する科目に適合していることが確認されたもので,これらの科目を履修して卒業した者は,国家試験を受験することなく,無線従事者資格(第二級陸上特殊無線技士)を取得可能となります。なお,科目確認書の交付は道内の高専では初めてです。
総務省のホームページにも報道資料が掲載されています。
https://www.soumu.go.jp/soutsu/hokkaido/2022/0324b.html
第51回学生員卒業研究発表講演会でベストプレゼンテーションアワードを受賞
2022年03月24日(木)
令和4年3月5日,旭川高専を会場校としてオンラインで開催された2021年度北海道学生会第51回学生員卒業研究発表講演会において,本校創造工学科機械系5年,古川和君がべストプレゼンテーションアワードを受賞しました。今年度の講演会では,発表件数96件(全発表件数のうち高専生の発表は11件)の中から,ベストプレゼンテーションアワードは,12件(高専からは2件)の発表者に授与されました。
受賞した発表タイトルは,「低出力レーザー加工機によるアクリル板の接合」で,安価で低出力の組立式レーザー加工機を使い透明アクリル板と有色アクリル板の接合を行い,レーザー出力,加工速度および焦点距離を変化させたときの接合強度の違いについて比較検討した結果をまとめた発表です。
昨年度よりオンラインで開催され,賞状等は後日発送されますが,今年度は卒業式に間に合いましたので,小林校長より古川君に贈賞頂きました。
卒業式・修了式を挙行しました
2022年03月22日(火)
3月18日(金)10時より,苫小牧市民会館において第54回卒業証書授与式・第18回専攻科修了証書授与式が行われました。
教職員,保護者各位の見守る中,本科卒業生178名,専攻科修了生16名が証書を授与されました。
感染症拡大防止のため,式典全体の時間を短縮し,保護者の参加は1名までと人数制限を行った中での開催となりました。例年,式典後に行われる祝賀会は中止となり,代わりとして記念品が贈られました。
本校フロンティアコース学生が 「人生100年時代の社会人基礎力育成グランプリ“全国決勝大会”」で【準大賞】【協賛企業賞】をダブル受賞!
2022年03月16日(水)
3月10日(木)に開催された「人生100年時代の社会人基礎力育成グランプリ“全国決勝大会”」において,本校フロンティアコース5年生の田戸岡塁君(都市・環境系),皆見怜央君(都市・環境系),小野寺日菜さん(都市・環境系),角田桃実さん(情報科学・工学系)がチームで出場し,【準大賞】と【協賛企業賞】をダブル受賞しました!
発表題目:『外国人技能実習生を対象とした防災教育プログラムの開発と実践』
発表者:田戸岡塁,皆見怜央,小野寺日菜,角田桃実,佐藤奈々恵(指導教員),八田茂実(指導教員)
この大会は,経済産業省が提唱する「社会人基礎力」の育成に資する高等教育機関の取組と,その取組を通じた学生たちの成長を審査・表彰するものです。
応募総数32チームのうち,6か所の地区予選大会を勝ち抜いた6チームが全国決勝大会へ出場し,プレゼンテーションと審査員との質疑応答による審査が行われました。本校からは,フロンティアコースの卒業研究で行った「外国人技能実習生を対象とした防災教育プログラムの開発と実践」の取組と,その活動を通して感じた学生の社会人基礎力の成長について,指導教員(佐藤)と学生チームが発表を行いました。全国決勝大会では,産学官の有識者からなる審査委員会にて,学生たちの社会人基礎力の成長や知識の深まり,また,彼らが社会で活躍できる人材に育ったかという視点で総合評価され,その結果,本校のチームが【準大賞】と【協賛企業賞】を受賞しました!
彼らの今後の更なる活躍を期待しています。
令和4年度本科入学者選抜に係る追加合格について
2022年03月16日(水)
令和4年度本科入学者選抜に係る追加合格は行いませんのでお知らせします。
本校創造工学科応用化学・生物系平野教授が化学工学会フェローの称号を贈与されました
2022年03月16日(水)
2021年度化学工学会第87回年会の表彰式(2022年3月16日,神戸大学/ハイブリット開催)におきまして,「化学工学会フェロー」の称号が贈与されました。
フェロー表彰は,推薦時に化学工学に20年以上関わっている正会員である者,あるいは10年以上本会に在籍する正会員,および会長が推薦する者で化学工学ならびに本会の発展に貢献し,今後も寄与する者に対し,現在までの功績をたたえるとともに,会員の代表として本会のさらなる発展をリーダーシップを持って進める正会員個人に「化学工学会フェロー」の称号を贈与されるものです。
高等教育機関向け就労支援セミナーを開催しました
2022年03月16日(水)
3月15日(火)に北海道労働局職業安定部職業対策課より講師をお招きして「高等教育機関向け就労支援セミナー」を開催いたしました。講演では,初めに北海道における障害者雇用の状況をお話しいただき,その後,障害を抱えた学生の就職についてお話しいただきました。
支援を必要とする学生の就職については,本校においても関心の高いテーマであり,積極的な質疑応答が見られました。
本校フロンティアコース学生が「人生100年時代の社会人基礎力育成グランプリ(北海道地区予選大会)」で「最優秀賞」を受賞!全国大会へ出場!
2022年03月07日(月)
2月19日(土)に開催された「人生100年時代の社会人基礎力育成グランプリ(北海道地区予選大会)」において,本校フロンティアコース5年生の田戸岡塁君(都市・環境系),皆見怜央君(都市・環境系),小野寺日菜さん(都市・環境系),角田桃実さん(情報科学・工学系)がチームで出場し,最優秀賞を受賞しました。
発表題目:『外国人技能実習生を対象とした防災教育プログラムの開発と実践』
発表者:田戸岡塁,皆見怜央,小野寺日菜,角田桃実,佐藤奈々恵(指導教員),八田茂実(指導教員)
この大会は,経済産業省が提唱する「社会人基礎力」の育成に資する高等教育機関の取組と,その取組を通じた学生たちの成長を審査・表彰するものです。
本校からは,フロンティアコースの卒業研究で行った「外国人技能実習生を対象とした防災教育プログラムの開発と実践」の取組と,その活動を通して感じた学生の社会人基礎力の成長について,指導教員(佐藤)と学生チームが発表を行いました。本校参加チームは北海道地区代表として,3月10日(木)に開催される全国大会に出場します。今後の活躍もご期待ください。