平成26年度海外インターンシップレポート

IMG_20150221_172734

平成26年度海外インターンシッププログラムに参加して

東南アジア新日鐵住金(シンガポール)での研修

環境都市工学科5年 梶原碧

私は高専機構主催の平成26年度海外インターンシッププログラムに参加しました。このプログラムは専攻科に進学予定の5年生と専攻科生が対象となっており、今年度は全国から9名の学生が参加しました。私は、八戸高専の先輩と一緒にシンガポールにある東南アジア新日鐵住金株式会社で2月20日から28日まで研修を受けました。

今回私が派遣された新日鐵住金株式会社は、アメリカのシカゴやニューヨーク、オーストラリアのシドニーなどにも営業所がある、まさに世界で活躍している会社です。研修に参加する前は、職場にはたくさんの外国人が勤めているのだろうと思っていましたが、実際に職場を訪れると外国人は5名ほどしか勤めていませんでした。それでも、外国人の方と英語で話している日本人技術者の姿を見て、英語力だけではなくコミュニケーション力や積極性の重要さを感じることが出来ました。

CIMG3040CIMG3047

今回の研修では、自分で計算したり設計したりすることはなく、日本人技術者の方からの講義を受けたり、鉄を加工する会社の加工現場や建設中のチャンギ国際空港第4ターミナルの現場などを訪れました。

IMG_4525講義では、軟弱な地盤を掘削する際に水の浸入を防ぐために周囲に打ち込む板状の杭である鋼矢板について学びました。鋼矢板については授業でも学習したことがありましたが、さらに新しい知識を身に付けることが出来ました。新日鐵住金株式会社が開発した“Hat+H鋼”は、有効幅の広いハット型鋼矢板にH型鋼を付けた鋼矢板です。これを使うことで鋼矢板を使用する枚数が減らせるため、工費が削減でき短期間で工事を終わらせることが出来ることを学びました。

現場訪問では、自分の英語力不足を感じる場面が多々ありました。説明を受けても英語を聞き取ることが出来ず、質問したいことがあっても即座に英語で質問することが出来ずと悔しい思いもしました。それでも、質問したいことを考える時間を頂いたときは、自分で質問したい内容を英訳して、その質問内容が相手に伝わったときはとても嬉しく感じました。

IMG_20150222_210747土日にはシンガポールの様々な場所を訪れ、日本との違いをこの身で感じることが出来ました。ホテルから地下鉄に乗る間だけでも、様々な髪色・肌の色の人がいて、それぞれ体格や服装も違うため、日本と全く違う情景に新鮮さを感じました。また、シンガポール国立博物館を訪れた時は、シンガポールの歴史について多くのことを学ぶことが出来ました。その国の歴史を正しく学ぶことはとても重要なことであることに、改めて気づかされました。

1週間程度の短い研修ではありましたが、シンガポールの風土を体験し様々なことを学ぶことが出来ました。また、他高専の人と交流出来ることもこのプログラムの魅力の一つだと思います。専攻科に進学を考えている学生には、ぜひこの海外インターンに参加して、様々な経験・体験をしてほしいと思います。

最後になりましたが、今回快くインターンシップ生を受け入れてくださった東南アジア新日鐵住金の皆様、このような貴重な経験の機会を与えてくださった高専機構国際交流室の皆様、1週間なれない土地でともに生活した八戸高専の先輩、海外インターンシップの申し込みから研修後のサポートまでしていただいた本校の教職員の皆様に深く感謝申し上げます。

DSCF2712