お知らせ

本校が参画するセルロースナノファイバーに関する共同研究の成果がアメリカ化学会雑誌にて論文発表されました

2020年12月16日(水)

 応用化学・生物系 甲野教授は令和2年度より東亞合成株式会社(本社:東京都港区)とセルロースナノファイバー(CNF)に関する共同研究を進めていますが,この度甲野教授,東亞合成㈱及び本校と同じく東亞合成㈱とCNFに関する共同研究を行っている東京大学大学院農学生命科学研究科の3者で論著した学術論文が科学系学術団体としては世界最大であるアメリカ化学会(ACS)の雑誌に掲載されました。
 この論文は,優れた特性を持つCNFの製品等への実用化に対する課題の一つであったCO2負荷と製造コストの負荷低減・低コスト化が期待できる成果を発表したものとなっています。
 本成果を活用し今後もCNFのコストダウン等の研究を進め,その長所と特徴を活かした環境に優しい材料の開発を目指していきます。

※セルロースナノファイバーについて
 セルロースナノファイバーとは脱石油化,低炭素化社会の実現に向けて注目されている非可食性バイオマス由来の素材です。軽く,強く,しなやかな性質を持っているため高機能用途への応用が進められており,特に自動車部材に利用することによる補強効果,車体軽量化への貢献が期待されています。

【発表雑誌】
雑誌名    ACS Sustainable Chemistry & Engineering,(11月19日オンライン版)
論文タイトル Nanocellulose Production via One-Pot Formation of C2 and C3 Carboxylate Groups
       Using Highly Concentrated NaClO Aqueous Solution
著者     Shiroshi Matsuki, Hidenari Kayano, Jun Takada*, Hiroyuki Kono,
       Shuji Fujisawa*, Tsuguyuki Saito, and Akira Isogai (*責任著者)
DOI番号   https://dx.doi.org/10.1021/acssuschemeng.0c06515
論文URL   https://dx.doi.org/10.1021/acssuschemeng.0c06515

【関係機関のプレスリリース】
東亞合成株式会社 https://www.toagosei.co.jp/news/2020/20201125_143.html
東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20201208-2.html