苫小牧工業高等専門学校

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お知らせ
2023.11.08
国際交流

タイ高専教職員本邦研修について

 2023年10月10日(火)から26日(木)までの約3週間、「日本型高等専門学校の教育制度(KOSEN)」を本格的に導入したタイ王国の高専であるKOSEN-KMITLとKOSEN KMUTT2校の教職員に対して教育及びマネジメントに関する研修を実施しました。
 タイ高専では、産業政策「タイランド4.0」で示される産業を支える実践的で革新的な技術者を育成しており、現在、独立行政法人国立高等専門学校機構(高専機構)は、円借款事業に基づく教育サービス提供者として、タイ高専の運営支援のため、日本の国立高専教員を派遣し、現地のタイ人教員への指導・研修を行っています。また、日本の国立高専のうち11校をプロジェクト推進校とし、日本への学生受け入れや教材作成などの支援も行っています(苫小牧高専もプロジェクト推進校のうちの一校)。
 今回の研修は、高専機構より本校に対して、研修実施の要請があり実現したものです(前年度の熊本高専に引き続き2回目の受入)。
KOSEN-KMITLとKOSEN KMUTTの機械系教員2名(メンター教員:當摩特任教授)、情報系教員2名(メンター教員:土居教授)、電気系教員3名(メンター教員:赤塚准教授)、数学・物理系教員3名(メンター教員:山下特任教授)、化学・生物系教員3名(メンター教員:古崎特任教授)、技術職員1名(メンター教員:池田教授)及び事務職員4名の計18名を受け入れました。
 高専教育、本校の目的(教育理念・学習目標)、アドミッション・ポリシー/ディプロマ・ポリシー/カリキュラム・ポリシー、本校の特色(数理・データサイエンス・AI/フロンティアコース等)、創造工学科、運営組織、シラバス/カリキュラム/時間割/授業計画/準備方法/担任業務/H.R.、専攻科カリキュラム、学生寮等の概要説明による全体研修並びに創造工学Ⅰ~Ⅲの授業見学を計3日間行った後、メンター教員のもと各系の個別研修(OJT)を実施しました。
 個別研修では、研修員の要望に沿って研修スケジュールを組み、授業見学や実験実習体験を行いました。なお、個別研修の後半には、タイ高専教員による模擬授業(英語)も実施しました。
 その他、C-baseにて本校の産学連携体制や外部資金受入状況の説明、連携企業視察も実施しました。
 また、研修期間中に高専祭があったことから、タイ文化やタイ高専を紹介する専用ブースを作り、研修員の方に説明してもらう機会も設けました。
 最後に、研修振返ワークショップ及び研修報告会を行い、修了式をもって当該研修を無事修了しました。
 研修員からは、全体研修・個別研修全てにおいて活発な質疑応答があり、高専教育及びマネジメントに関する知識を習得したい、自高専に少しでも持ち帰り今後の教育研究に活かしたいという意気込みを感じることができました。また、タイ高専教職員とって初めてであろう本校の特徴ある教育システムに触れる事で、大きな刺激を受けていたようです。研修報告会での研修員のプレゼンテーションでも、今回の研修成果が出ていたように感じました。
 通常の教育研究活動に加え、当該研修を受け入れるにあたり、事前準備及び研修期間中に対応いただいたメンター教員はじめ当該研修に関わった全教職員のご尽力のおかげで、大変有意義な研修となりました。