苫小牧工業高等専門学校

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応用化学・生物系

化学及び生物化学に関わる
様々な知識や技術を勉強します。

環境問題が深刻化している中、豊かな生活の維持には、環境に配慮しながら有用な物質を効率よく作り出せる「化学技術者」がますます必要です。そのような技術者を育成するため、応用化学・生物系では、物質の構造・合成法・機能に関する専門知識や技術を教育し、幅広い視点から問題解決する能力や豊かな教養を育んでいます。

こんな人におすすめ!

  • 身の回りにある材料や生物の「なぜ?」に興味を持っている人
  • 理科や数学が得意で、手を動かして実験することが好きな人
  • 新しいことに仲間と協力して、積極的に取り組むことができる人
松本 卓也
在校生からのメッセージ

応用化学・生物系では4年間で化学分野のスペシャリストになることができます。何よりもこの系の特徴は実験が多いことです。応用化学・生物系は目に見えない現象について実際に実験で手を動かして可視化することで達成感を得られる系です。本科2~4年生までは毎週実験を実施し友人と協力しながら化学技術を磨いていきます。化学は他の分野の基礎となる現象を勉強するので可能性をより広げられる系だと思うので、一緒に頑張りましょう!

※取材当時のインタビュー内容です

カリキュラムの特色

FEATURE

2 年生

化学技術者になるための
基本スキルを習得します

1年生で学んだ基礎科目の知識を元に、化学・生物に関する専門学習が本格的にスタートします。応用化学基礎・有機・生物の基礎科目を学びながら、応用化学・生物実験では分析や合成に関する基本スキルを習得します。

3 年生

多様な化学分野を学び、
専門性を深めます

分析・無機・物理化学も加わり、幅広い化学の専門基礎を学びます。実験の時間数も2年生から倍増、無機化学・有機化学・物理化学・生化学分野の実験スキルを習得し、技術者に重要なレポート作成能力を育成します。

4 年生

3つのコースに分かれて、より高度な専門知識やスキルを学びます。

座学、実験もコースで異なります。機能材料コースでは各種材料の合成と評価を、食品・バイオコースではバイオテクノロジーの基本技術を学びます。

5 年生

1年間かけて「卒業研究」を行い、卒業論文の発表を行います

学生は分析化学・無機化学・有機化学・物理化学・化学工学・生物化学に関連する12の研究室のいずれかに所属し、教員からきめ細かい指導を受けながら1年間研究を行ってその成果を卒業論文にまとめ、発表します。

施設・設備紹介

FACILITIES

NMR

核磁気共鳴装置(NMR)を使うと、医薬品や農薬のような化学薬品、ポリエチレンやビニールのような高分子材料、タンパク質のような生体物質など、炭素、水素、酸素、窒素といった原子からなる有機化合物を分析できます。特に分子構造すなわち化合物を構成している原子がどのようにつながっているのかを調べるのに威力を発揮します。NMRは、強力な磁場の中で、原子にラジオ波を加えることで起こる共鳴現象を利用して分析しています。

X線回折装置

X線回折装置(XRD)は、プラスチックなどの有機物質、セラミックなどの無機物質、金属など、さまざまな材料の分析に利用されています。XRDでは特定の場所からX線を試料に照射します。するとX線は散乱し、場所により散乱した光の強さが変化します。これを記録したものがX線回折パターンといい、X線回折パターンは試料の結晶構造に特有なので、試料が何からできているのか、あるいはどのような結晶構造をしているのか知ることができます。